8月末、土曜日の診療が終わってから、そのまま蓼科のホテルに向かいました。
台風何号だったかが関東の南部を通り過ぎた後だったので、日曜の早朝は面白い写真が撮れるのではと期待して、5時にホテルを出ました。
麦草峠に向かう途中に南アルプス、中央アルプス、そしてその向こうに御嶽山を一望できる展望台があります。ところが1時間待っても霧混じりの重い雲が流れるばかりで、期待した遠くの景色はいっこうに現れる気配がありません。諦めてホテルへ引き返そうとエンジンをかけたとき、せっかくだから坂の上にある麦草峠まで足をのばしてみようと思い、10分ほど走らせると、なんとそこでは夏の名残の太陽が精一杯の輝きをみせながら峠の向こうから昇ろうとしているではありませんか。そしてその上には満月が。
ドラマのような光景に思わずシャッターを切ったのがこの写真です。