About this blog

 現在の私の趣味—他人に公言できるものとしては、音楽鑑賞(自分でも下手ながら楽器を演奏しますが)、園芸(最近はガーデニングといいますね)、それに写真(決して真を写すものではありません)撮影くらいでしょうか。
 その他、大きな声では言えませんが、駄洒落、語源の研究などというものにも実は大変興味があります。(誰が名づけたか、Shimizu Dajare Virusの感染源と言われています(笑))。

 さて趣味とは、「専門としてではなく、楽しみにすること」ですから、生業でなければ本人が楽しんでしている限り、たとえ下手であろうと堂々と趣味を名乗っても一向に差し支えないはずです。 
 まず音楽鑑賞ですが、もちろん小中学生の頃からもそれなりに音楽を聴いていたわけです。人間はあることに興味を持ってくると、それについてもっと知りたいという欲求が湧いてきます。そういう意味で、音楽を深く知りたいと思ったときを趣味の「起源」とするならば、それは大学生になってからでした。
 アカデミックな雰囲気に飢えていた頃に、先輩の部屋でいつも流れていたモーツァルトが耳に残ってしまった、といったところでしょうか。私が聴くのはもちろんモーツァルトだけではありませんが、その辺はまた後ほど。

 次に園芸との出会いについて少し触れてみます。
園芸とは庭づくり、畑づくりですが、もともと田舎育ちの私は、草花に囲まれて育ちましたから、園芸に興味を持ってもなんら不思議はないのですが、ある時期までは日常過ぎて意識することもありませんでした。ただ、小学2、3年生の時、チューリップの球根を親にねだって買ってもらい水栽培で育てたことがあります。当時は花屋さんやホームセンター等はほとんどなく、農家などの本職相手の種苗屋さんに10歳に満たない子どもが買いに行ったのですから、ちょっと不思議な光景だったかもしれません。園芸についても、やはり目覚めたのには、大学時代の一人暮らしが少なからず影響しているようです。下宿に戻ると人のぬくもりのない、寒々とした殺風景な空気が部屋を占領していた、そこに心の穴を埋めてくれる何かがほしかった、それが植物だったのかもしれません。そしてなにより、1年後に咲く花を楽しみに世話をするという、「1年の短さ」を知る歳になったということでしょう。
 さて、最後に写真について。
写真という言葉は、文字どおり「真を写す」という意味です。発明された当初は、実際に見えるものを記録しようという目的に使ったようです。その意味では、記念写真、記録写真といったものはその本来の目的に近いものなのかもしれません。こういった種類の写真を趣味にする方もいないわけではありませんが、一般的に写真を趣味にする方は、どちらかというと「見た通りではない」写真を撮る傾向があります。「えっ、それじゃ写真じゃない!」という声が聞こえそうです。その通りです、写真ではないのです。もっと親切な言い方をすれば、「あるものが特別な条件の下で特別な表情を見せる瞬間を撮る」ということです。この場合、光というものが大きな役割を演じます。光の量や質、角度等々。そういえば、英語では写真のことをphotograph(フォトグラフ)といいます。photoとは「光」、graphとは「図、形」といった意味ですから、「光が描いたオブジェ」とでも訳すのが本来の意味に近いかもしれません。たしかに、フィルムカメラにしろ、最近流行のデジタルカメラにしろ、光で映し出された被写体を一方は銀塩フィルムに、他方は画素の集合体に像を結ばせ記録するのですから、光がなければそもそもお話になりません。

 閑話休題。
 「あるものが特別な条件の下で特別な表情を見せる瞬間を撮る」ということは、対象とするもの、つまり被写体を最も美しい(と思われる)、もしくは感動的な(と思われる)瞬間を表現するということです。これはもう価値観の問題です。その価値観が他人にも共感できた時に、「いい写真」になるのだと思います。つまり写真を撮るということは「自分の美意識の表現」ともいえます。したがって、写真を見て感動することは、美意識を共有することでもあるのです。例えばここにバラが咲いていたとします。咲いているままの写真を撮ると、記録写真か、図鑑の写真のような表現になります。それでもいいのですが、写真ならではの表現のしかたを考えるわけです。このバラは、おそらくこの角度からこう光を当てて、この構図で撮ると、その魅力が最高にアピールできるのではないだろうかと仮説を立てるわけです。これが美意識、もしくは価値観です。あとは技術的にその仮説を実際に表現するわけです。絵なども同様な表現方法ですが、絵の場合は、表現という意味では写真よりもっと自由度が広くなるかわりに、表現するにはそれなりの基礎的な技術を修得する必要があります。その点写真は、カメラの進歩もあって比較的簡単に一定レベルに達することができます。といったことで、写真の解説だけ長くなってしまいましたが、講釈はこのくらいにして、実際の写真を少しずつ出してみるつもりです。私の美意識の質が問われそうですが。(笑)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です