歯周病の管理
院内だより2008.3-4月




 現在、当医院に通院する方のうち、約7割の方は歯周病の定期的な管理のためにお見えになります。10年前にはとても考えられなかったことです.
 その頃は、逆に7割以上は痛みを訴えて、あるいは当面の処置のために来院する方々でした。つまりその頃の歯科医院は、行きたくないがやむをえず行く所でした。
 その当時から当医院を訪れている方はお気づきのことと思いますが、その頃と今とでは、診療室内の雰囲気がまるで違います。
 まず、タービン(歯を削る道具)を使う頻度がずっと少なくなっています。
 反対に、歯科衛生士が活躍する場はどんどん広がっています。かつては、歯科医のアシスタント役が主な業務でしたが、今ではむし歯や歯周病の予防や管理のプロフェッショナルです。
 診査し治療方針を立て、外科処置等を行なうのは歯科医ですが、その後の管理の主役は歯科衛生士です。もちろん、一番の主役は、歯周病と四六時中つきあうご本人ですが。
 ですから、管理の成功の鍵を握るのは、ご本人の食生活やブラッシングといったいわゆるホームケアと、歯科衛生士によるプロフェッショナルケアなのです。
 ホームケアとしてのブラッシングで大切なのは、ご自分のウィークポイント(炎症が残っている所、ブラシが届きにくい所)を知り、無理せずブラシの届く部分の清掃を毎日欠かさず継続すること、です。
 そして、どうしても届かない所、炎症の残っている所のケアを定期的に通院して行なうことのがプロフェッショナルケアの役目です。
 プロフェッショナルケアでは、まず歯科医が歯周組織の状態を診査し、歯科衛生士が歯石、歯垢といった汚れ(起炎物質といいます)を除去し、その後にまた歯科医が高周波治療器で炎症のある部位を消毒、そして洗浄します。
 治療後にご自分のデータを見ていただいていますが、楽しみにモニターを覗かれる方、恐る恐る覗かれる方、悲喜こもごもです。
 状態が安定してくると、1ヶ月ごとの管理が2ヶ月、3ヶ月毎となり、悪化した場合には、間隔を短くして通院していただいています。
 中には、6ヶ月毎にきちんと通院される方もいらっしゃいます。
 さて今度、歯周ポケットの消毒に、より殺菌効果のある新しいシステムを導入しました。
 歯周病の改善に効果が現れるものと期待しています。
 ただ、ホームケアの重要性は少しも変わりませんので、これからも二人三脚でがんばりましょう。
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