反対咬合の治療時期  07.5月

 矯正治療の開始時期は、一般的には側方歯群(小臼歯群)の交換期とされています。年齢的には個人個人により大分差があるのですが、概ね9才から11才頃です。
 理由は、
*成長気の骨は新陳代謝が活発で、歯が移動しやすい
* はえてくる永久歯の根が成長し切っていないので移動しやすい
* はえてしまった歯を横方向に移動するより、はえる力を利用し斜めに移動するほうがより小さな力で移動できる
からです。
 ところが、反対咬合の場合は、これには当てはまらない場合があります。
 まず、反対咬合には大きく分けて、
* 上顎の成長が弱いか、下顎の成長が強すぎるもの(骨格性)
* 上顎の歯が後方に傾斜しているか、下顎の歯が前方に傾斜しているもの(歯性)
とがあります。
 後者の場合は、一般的な矯正治療と同様に考えていいのですが、前者の場合はもう少し早めの時期から治療を始める必要があります。
 前者の場合、強すぎる下顎骨の成長を抑えなくてはなりません。そのための治療器具の代表がチンキャップと呼ばれるもので、後頭部に帽子状のものをかぶり、それと顎につけた顎あてとをゴムで固定し、この力で下顎を後ろ方向に変形させて治す装置です。この顎の変形は骨が硬くなる前に行わないと十分な効果が期待できません。
 従って治療時期としては、前歯が永久歯にはえ代わり、反対咬合であることがわかったらなるべく早めが望ましく、目安としたら就学時前後と考えられますので、この時期、もしくはそれ以前に矯正を行っている歯科医院にご相談下さい。

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