赤城山残照

関東平野の北西部に位置するここ前橋は、冬季は冬晴れの日が続きます。

同じ太平洋側でも、私が学生生活を送った仙台とは冬の気候は随分違います。

仙台では、晴れといっても一日中雲ひとつない青空の日は滅多にありません。雲が流れる晴れ、というのが適当でしょうか、晴れていても時折さっと曇る、そしてまた晴れる、まるでモーツァルトの変調のように。

そこにいくと前橋の冬晴れは、写真用語で言うところの「ピーカン」、雲ひとつない快晴の日が続きます。

ところが今年の冬はちょっと様子が違います。

北関東らしい快晴の日は少なく、晴れても仙台のように雲が流れます。

大陸の高気圧の張り出しが弱く、冬型の気圧配置が長続きしないためらしいのです。

1月13日、ちょっと珍しい赤城山の姿が見られました。

大部分は雲の陰になっていますが、東側(向かって右)の峰だけ陽が当たっています。雲が流れているためです。そして、たしかに手前上空には低い雲が見えます。

学生時代の第二の故郷の情景がふと蘇ってきました。